最近の歯医者さんでマイクロスコープを用いて根管治療を行っていることを宣伝しているところがあると思います。マイクロスコープってそもそも何?使うと何がいいの?と疑問に思った方もいるのではないでしょうか?
今回はマイクロスコープを用いた治療は何がいいのかについてつに分けて説明していきます。
まずはマイクロスコープについて説明していきます。皆さんは小学生の時に顕微鏡を使った経験があると思います。プレパラートに見たい対象を入れて焦点を合わせて大きくみることができるのが顕微鏡の特徴です。マイクロスコープはこの顕微鏡のプレパラートがないものだと思ってください。倍率は4倍から25倍くらいまであり、4倍で焦点を合わせて高い倍率で観察することができます。
次にマイクロスコープを用いることでどんなメリットがあるのかについて説明していきます。マイクロスコープを用いて観察することによって根っこの中の小さな虫歯や昔治療したあとなどが拡大して見えるため、根っこの治療がうまくいってない原因などが分かります。肉眼で治療を行った場合は根っこがどこにあるのかは分かりますが根っこの中がどうなっているかまで見ることはほぼ不可能と言っても過言ではないです。そのため、治療して症状が改善しない場合なぜ改善しないのかについてわからないことが多いです。そこでマイクロスコープを用いて治療を行うことによって虫歯が残っているのを発見したり、細くて肉眼では見つけることができない新しい根っこを発見することができます。
マイクロスコープを用いて行う治療についてはどんな治療があるのでしょうか?
まず挙げられるのは歯の根管治療という神経の治療です。歯の根っこは直径が1㎜程度しかなく、中の様子を見るには根っこの穴を大きく広げるか拡大しないといけません。根っこの穴を広げると健全な歯を削る必要があるため、治療中に根っこが再び感染リスクが高くなり、歯の寿命を縮める原因になります。
次に虫歯治療です。虫歯は基本的には色がついているため、どこを削ればいいのかは肉眼で十分観察できます。しかし、虫簿の一番深いところは肉眼で虫歯と分かりにくいため、虫歯の染だし液で虫歯をわかりやすくしたうえでマイクロスコープを用いることで小さな虫歯もしっかり取ることができます。虫歯を取り切らずに治療した場合詰め物の下で虫歯が広がり、歯の寿命が短くなってしまいます。
基本的には上記の二つの治療に用いますが、ほかにも歯にひびが入っているかどうかの確認に用いるなどの細かい箇所を見る際にも用います。
マイクロスコープを用いることで治療の精度が上がり、歯の寿命を確実に伸ばしことができます。歯の治療はすべて口の中で行うため、見えない場合は拡大しないといけません。また、位置的に見えにくい場所は鏡を用いてみる必要があるため、治療にはマイクロスコープは必須と言っても過言ではないでしょう。少しでもいい治療を受けたいと思ったら、マイクロスコープを用いて治療している歯医者に行くべきです。