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危険な状態!?睡眠時無呼吸症候群とは?

 睡眠時無呼吸症候群を知っていますか?最近になってよく聞く機会が増えて聞いたことがある人や実際に診断された人もいると思います。

 いびきをしている人が危ないとか太っている人がなりやすいなどの話を聞いたことのある方もいると思います。

では実際、睡眠時無呼吸症候群とは何なのか?原因や治療法も含めて説明していきたいと思います。

 

①睡眠時無呼吸症候群とは?

 まずは睡眠時無呼吸症候群とは何なのかについてお話していきます。睡眠時無呼吸症候群とは簡単に言うと寝ている間に呼吸が止まってしまう瞬間があり、それにより血液内の酸素が減り、脳への酸素供給量が少なくなってしまう状態です。場合によっては死につながるリスクがあり、とても危険な状態であるため治療が必要になります。

 診断は実際に寝ている時の状態を確認しないとできないため、泊まり込みで検査するか検査キットを自宅に持ち帰り検査するかのどちらかを行わないといけません。診断された場合は早急な治療の必要があります。

 

②睡眠時無呼吸症候群の原因とは?

 睡眠時無呼吸症候群がどのような状態のことを指し、その危険性も理解していただけたと思います。次はなぜそうなってしまうのかについてお話していこうと思います。

 そもそも呼吸は無意識で行うことができる不随意運動というものの一つで意識しないでも呼吸は行うことができます。そのため、寝ている間でも通常は呼吸を行うことができます。では、

 では、なぜ睡眠時無呼吸症候群のような呼吸が止まってしまう状態が起きてしまうのでしょうか?結論から言ってしまうと舌の根元が喉をふさいでしまう舌根沈下という状態が原因になっています。

 いびきをかいている人が危ないと言われる原因はここにあります。いびきとは喉がふさがってしまうことにより、気道(空気の通り道)が狭くなり粘膜が振動することによって音が発生します。そのため、いびきをかいている人はそもそも気道が狭くなっているため、いつ呼吸が止まってしまってもおかしくなく、睡眠時無呼吸症候群の予備軍のような状態になっています。

 また、太っている人がリスクが高いのは口周りの脂肪が多いため、そもそも口の広さが狭くなっているのが原因となっています。

 

③睡眠時無呼吸症候群の治療とは?

 睡眠時無呼吸症候群の原因についてご理解いただけたと思いますが、その治療法は二通り存在します。

 まずは呼吸が止まって酸素を取り込めないところにアプローチする方法です。簡単にいうと酸素を多く含んだ空気を直接鼻の中へ送ることによって呼吸で取り込めない分の酸素を取り込むという方法です。専用の機械を鼻につけることで空気が送られて酸素が血液内に取り込まれ、無呼吸状態で足りなくなってしまった酸素を供給することができます。

 二つ目は狭くなってしまった気道にアプローチする方法です。そもそも気道が狭くなってしまう原因は下の顎が小さく舌のスペースが足りないため、舌が下後ろの方向へ移動してしまうために起こります。そのため、舌のスペースを確保するためにあえて下の顎を前に出すことによって舌のスペースを作ります。具体的には、下の顎が前に出た位置のマウスピースを作りそれを夜寝ている間につけることによって気道を確保し呼吸が止まることを防ぎます。

 機械を用いるメリットはどの症例に対しても用いることができる点、機械を持ち運べばどこでも使える点が挙げられます。デメリットは機械を持ち運ばなければならない点、電気を用いるので電気を使えないところでは使えない点が挙げられます。マウスピースを用いるメリットとしては一度作ってしまえばいつでも使える点、特殊な機械などが必要ないため持ち運びが楽な点が挙げられます。デメリットはすべての症例に対して適応ではない点、使っている間は人によっては苦しく感じる点が挙げられます。

 

④睡眠時無呼吸症候群の本当の治療とは?

 ここまでは一般的な睡眠時無呼吸症候群の原因と治療法についてお話してきました。次は当院が考える本当の原因と治療についてお話していきます。

 まずは原因からです。舌が気道をふさいでいるという原因は変わりませんが、舌が気道をふさぐようになる原因があります。それは顎の位置が本当の位置からずれていることです。よく太っていないのに二重顎になってしまう人や息苦しさを感じる方がいらっしゃると思います。実はそれは顎の位置がずれていることが原因のことがあるのです。顎が後ろにずれていると舌のスペースが狭くなってしまい、舌が後ろに下がってしまいます。舌が下がると気道をふさぐだけでなく、二重顎のようになってしまいます。

 当院で行う矯正治療は歯列矯正治療だけではなく、顎の位置を正しい位置に誘導するため舌のスペースを確保することができます。それにより舌が本来の位置に戻り、息苦しさがなくなったり、睡眠時無呼吸症候群の改善が見られます。また、歯列矯正治療の中でも抜歯を行った場合、全体の歯の並ぶスペースが小さくなってしまうため、舌のスペースが少なくなって息苦しさを感じたり、最悪の場合は睡眠時無呼吸症候群になってしまうこともあります。

 

⑤まとめ

 今回は睡眠時無呼吸症候群についてお話していきました。場合によっては命にかかわる重要な症状なのでぜひ知っておいていただきたいと思います。また、一見関係なさそうな顎の位置と睡眠時無呼吸症候群にも関係があることがご理解いただけたと思います。睡眠時無呼吸症候群と診断されたけど、治療法が合わない・寝ている時以外も呼吸が苦しいなどの症状がありましたらぜひ当院へお問い合わせください。