このページは2025年6月16日に更新されました。
”歯列矯正後、歯並びも綺麗だし、上下の歯も噛みあっている”のに”どうして噛むと違和感や顎の疲れがあるのだろう?”
そう感じたことはありませんか?それは下顎の位置がズレていらからです。
もしズレているかどうか分からない場合は、ガムを10分以上噛んだ後、ガムなしで噛んでみてください。
ガムを取ってから噛んでみ歯が滑る感覚があれば、間違いなく顎の位置はズレています。
もし肩こりや首の痛み、原因不明の体調不良も併発しているのなら、顎のズレが原因かもしれません。
”顎が正しい位置からズレて噛みあってしまう”と”噛み合わせが原因と想像もできない体調不良(不定愁訴*1)”が起きることがあるのです。
*1 不定愁訴・・イライラする、なんとなく体調が悪い、疲れが取れない、よく眠れないなどの原因不明の症状
もし歯列矯正後に症状が出たのであれば、治療で噛み合わせズレて起こった可能性がかなり高いと言えるでしょう。
本来は歯科治療によって体調不良になった場合、どんなに体調不良が酷くても”顎をもとの位置に戻すことができれば、すべての症状は消えるはずです。
しかし、治療によって移動した顎をもとの位置に戻すことは非常に難しく、もとあった位置に戻せたとしても、ズレていたことで全身の骨格が変化してしまったいた場合、簡単に体調が戻るという訳でもないのです。
私たちは、顎と体を理想的な位置に移動させるだけでなく、生命エネルギー「気」まで整えることで、不調を取り除くだけでなく、今まで想像しなかったレベルまで体調を整える方法を見つけることができたのです。
これは私たちの身体が「氣」という生命エネルギーでもコントロールされているからです。
私どもは”下顎が生理的な位置になる歯科治療”を24年以上にわたって行ってきました。
今回は歯列矯正に絞った治療法を解説させて頂きます。
身体が変わる!生理的な下顎の位置で噛ませる矯正、4つのPoint
①.下顎を生理的な位置に戻す。
②.顎周囲筋にストレスをかけない
③.正確なブラケット装着と治療後の歯の移動防止
④.全身のバランスと調和した歯列矯正
①.下顎を生理的な位置に戻す
顎の関節は3次元的自由が高いので、歯の当たり具合によって下顎の位置はどこにでも移動します。
矯正中はワイヤーの力やゴムかけによって絶えず歯は移動し、噛み合う位置も変化するので、どこが正しい顎の位置が患者さんが分からなくなることがありす。
そのまま治療を進めて、正しい顎の位置で噛み合わせることができなくなると、歯列矯正によって体調不良になるリスクは非常に高くなるといえます。
私どもは「顎の理想的な位置をまず先に診断し、先に顎の3次元的な高さと位置を決め」その位置で噛みあうように歯を移動させるという、特殊な方法で歯列矯正を行ってゆきます。
通常の矯正治療の治療手順
歯並び
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下顎が歯並びに合わせて移動
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緊密な上下の歯の噛み込み
番町D.C.の矯正治療の治療手順
下顎の生理的な位置決め
🔽
緊密な上下の噛み込み
🔽(同時)
歯並び
になります。一般的な歯列矯正では、歯並びや、噛み合わせの緊密度は重視していても、3次元的な下顎の位置は全く考慮しません。
通常の歯列矯正では、歯並びや歯列が治る過程で患者自身が上下の歯が噛みあうよう自然に顎を移動させ、その位置が最終的な噛み合わせの位置となるのです。
これは先生が決めた顎の位置ではなく、歯の並びによって決まる位置なので、生理的な位置であるという保証はありません。
上顎に対する下顎の3次元的位置はとても重要で、生理的でない位置で治療が終了すると、頚椎のズレや体のバランスの狂いを引きおこし、顎関節症(不定愁訴)を発症させてしまうリスクがあるのです。
②.顎周囲筋にストレスをかけない
A.デーモンブラケットを使った歯列矯正
顎の周囲の筋肉が緊張すると、下顎は正しい位置に収まりにくくなります。
「顎の筋肉にストレスをかけない」ためセルライゲーションブラケット(デーモンブラケット)のような「矯正力が弱いブラケット」を使用する事は大切です。
B.個々の歯の治療が完治していることが必要
根の病気、虫歯、埋伏歯などの不具合があると、顎の筋肉にストレスがかかり、生理学的な顎の位置への移動が難しくなります。
歯列矯正前にお口の中の不具合が「すべて解決されている」必要があります。
C.ブラケット、ワイヤーベント、下顎の位置決め装着の3つの組み合わせで可能な非抜歯矯正
当医院の採用しています「顎の位置を治す歯列矯正」では下顎を正しい位置に固定する装置を使うことで、セルフライゲーションブラケットとワイヤーベンドの特性を100%引き出します。
「奥歯の高さを上げながら前傾した歯を起こすことで、口の中を広げながら奥の歯を後ろに送る」方法で、ほとんどすべての症例で「非抜歯でありながら無理なく治療を行うことが可能」なのです。
③.正確なブラケット装着と治療後の歯の移動防止
ストレートワイヤー法では、ブラケットが正確な位置についている事はとても大切です。
正確にブラケットがついている事で噛んだどき、特定の歯だけが接触して下顎がずれてしまうトラブルを防ぐことができます。
当院では「白須賀法」*2による「正確なブラケット装着用トレー」を院内で作成、ブラケット装着をしています。
治療が終了しても後戻りで体調不良になる人もいます。そんな敏感な方でも安心できる様に「OSAMUリテーナー」*3で矯正後の後戻りを最小限に抑えます。
④.全身のバランスを見ながら矯正治療をおこなう
下顎の位置を変える歯列矯正では、治療による体の反応で「身体のバランスが変わり、生理的な下顎の位置は変化」してきます。
私どもは「身体のバランスが安定させ、変化が収まるまで下顎の位置を来院ごとに調整します」、最終的に安定した下顎の位置で緊密な噛み合わせを作ってゆきます。
このようバランスを整えるためには、体のバランスを整える手法も併用することが必要です。私たちは東洋医学的考え方を用い生命エネルギーを整える気功法を導入し、患者さんが積極的にバランスを整えられるよう指導しています。
要約・・下顎を生理的な位置に移動すると、身体のバランスが変化し、それがさらに生理的下顎の位置を変化させます。体のバランスも下顎の生理的位置も変化しなくなった状態が、矯正治療のゴールの下顎の位置になるのです。
また治療後も歯の移動を起こさない特殊なリテーナーを作る事が必要です。
補足
「生理的な下顎の位置で噛み合わせを作る歯列矯正」が普及しないわけ
現在一般的に行われている歯列矯正では次の3つ理由で、生理学的な下顎の位置を考慮した技術が普及していません。
そのため歯並びや噛み合わせが治っても、矯正後に体調不良になる方も少なくないので、歯列矯正を不安に思う人が多いのです。
①.現在の正しい噛み合わせの位置の理論*4が不十分であり理論自体も十分に教育されていない。
②.正しい顎位を採得する技術を持つ人がいない。
③.正しい顎位に歯を動かす歯列矯正の手法が確立していない。
①.生理学的に正しい顎位に対する研究とそれが及ぼす体の影響に対して理解が不十分である。理解がないため歯科大学での教育は全くされていない
生理学的な正しい顎位に関する考え方は、現在までナソロジー*5とシークエンシャル咬合*6という2つの理論で主に治療が行われてきました。
私自身が顎関節症で整体、オステオパシー、氣功の治療を受けて「2つのテクニックの下顎の位置では顎はリラックスできないこと」、「理想的な下顎の位置は治療と全身のバランスに影響を与え、それに伴って位置が変わってくる」ことに気づきました。
つまり「下顎の位置を変える事で全身のバランスが変化し、それが理想的な下顎の位置に影響を与えるため、噛み合わせと体のバランが共に安定するまで繰り返し微調整をする必要」があるのです。
つまり上記2つのテクニックは「理想としている下顎の位置の決め方に誤りがある」ことと「身体のバランスが変わると噛み合わせの位置も変わることを考えていない」ことが原因で、治療結果が安定しないことが分かったのです。
そして「臨床経過がきわめて悪い」事実と「私が理論的に体系つけた方法が最も効率よく治すことができる」という治療結果から私の考えた治療方法が正しいと結論を出したのです。
さらに私は東洋医学による伝統医療の中に、「全身のバランスを安定させることで噛み合わせを安定させる方法がある」ことを知りその技術を習得しました。
②.正しい顎位を採得する技術を持つ先生がいない
①と関連して、理論を理解していないため、まず、正しい顎位を採得できる先生が非常に少ないと言えます。
また体とのバランスを考えて噛み合わせの治療を実践できる先生は殆どいないと言っても過言ではないでしょう。
③.正しい顎位に歯を動かす矯正治療の手法をもたない
もし正しい噛み合わせの採得法がわかったとしても、歯が常に移動する矯正治療では「生理学的な顎の位置で歯が噛むように移動させる」技術は非常に難しいのです。
また①にあるように「噛み合わせの治療で体のバランスも変化」し、それがまた「生理学的顎の位置に影響を及ぼす」ため、常にチェックしながら噛み合わせ移動させる必要があります。
このような治療技術はさらに複雑で困難になります。
私どもは20年以上の研究と治療技術の改善で「その技術をすでに完成」させています。
*2 白須賀法・・東京歯科大学の白須賀先生が開発した、ブラケットを正確に位置決めし歯に装着する方法。模型をもとにブラケットを装着するトレーを製作する技術で、今までで最も精度の高い方法である。
*3 OSAMUリテーナー・・吉井先生によって開発されたリテーナー装置で、矯正後の歯の移動を制限できる優れたリテーナー装置
*4 正しい顎位の理論・・顎位とは上顎に対する下顎の3次元的な位置関係を表し、当医院の方法では、「骨格・筋バランス位」呼び、咀嚼運動(ものを噛む運動のこと)だけでなく身体の骨格バランス、筋肉の緊張をひき起こさないバランスの取れた下顎の位置を言います。
一方、歴史学的にみると、ナソロジー*5、とシークエンシャル咬合*6とがありますが、わたくし自身は長年の研究と検証の結果この2つの理論はともに不完全であると判断しました。
*5ナソロジー・・アメリカで正しい噛み合わせの位置の定義を探求した学派で、下顎頭が下顎窩内の前上方位であると 定義されています. 咀嚼筋のリラックスした状態において下顎頭が 下顎窩内に安定して存在する位置とします. こ の状態の下顎頭は,下顎窩内のほぼ中央に位置 します。しかし、この手技による治療結果は多くが芳しくなく、呼吸が苦しいなどと訴える患者さんも多く、現在は定義自体も2転3転している。
*6 シークエンシャル咬合・・ヨーロッパで噛み合わせの定義を探求した学派で「キャディアックス」という全調節性咬合器用の機器を使った測定結果らか導き出す。日本では神奈川歯科大学などで研究されているが、治療結果は必ずしも芳しくなく、多くが最終的に歯を補綴(被せる)ことで修正されているので、歯を削ることおおく番町D.C.の治療の考え方とは全く異なります。