修復治療では10本歯を露出させて治療します。(左)
歯の根元の治療では専用のクランプを使います。(右上)
ブリッジの際はラバーダムを切るか、フロスで結んで防湿します。(右下)
写真で見るラバーダム②(WSD)
根元の虫歯治療を行う場合(WSDと呼ばれる歯の根元のを修復する時のラバーダム防湿)
WSD専用のラバーダムクランプをかけ、RIVA(GI)を充填、メスで形を整えます。
写真と図で見るラバーダム③(根管治療)
根の治療を行う場合のラバーダムのかけ方。根の治療の時、かぶせ物を完全に取り除いてはいけない。
感染を防ぐため、歯の周りが残るように修復物を残して根に到達するの穴をあけます。
詰め物を外さず、咬合接触部分は削らない
修復物を削り咬合接触をなくす根管治療は、米国では通常行われません。咬合崩壊※につながるからです。
※咬合崩壊・・噛み合わせが崩れること
このような不適切な治療で噛み合わせに問題が起きた場合、米国では訴訟の対象になります。
日本の保険診療の根管治療はほぼ100%ラバーダム防湿が行われない理由は、世界的な歯科の常識では考えられない低い保険点数の評価によるものです。
歯科医をすべて責めるだけでは解決しない問題です。根本の原因は厚生労働省と国の制度にあることを知っておくべきでしょう。
世界的には歯科は保険制度に組み込まれないのが一般的です。
歯科治療は健康維持のための予防治療的な要素が強いうえ、技術的な差が激しく、料金の差も大きいためです。
日本は、世界的にも稀に見る保険制度があり、これが却って歪んだ構造を生み、自由診療は審美、普通の治療は保険で行うという誤った常識を長い間人々に信じ込ませてきました。
これからは健康をむしろ害する審美治療を行う医院は淘汰され、健康のためのあるべき本物の自由診療が行われる時代になると思います。
かぶせ物を外して根管治療を行うとラバーダムの防湿性が失われ治療の成功率は下がります。
