「器具は滅菌されていれば同じ」、「袋に詰まった器具が出ていれば安心」そう思っていませんか?
実は歯科で行われる「高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)」は「クラスB」と言われる滅菌レベルでも最高レベルの機器を使わないと完全な滅菌ができていないのです。
クラスB滅菌器(LISA)
歯科治療では通常滅菌に、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)という処置が行われます。
クラスBの滅菌とは、世界標準の滅菌(オートクレーブ滅菌・・高圧蒸気滅菌)のことを指します。
LISAの滅菌プログラム
クラスB滅菌器では吸引と加圧を繰り返すことで滅菌が確実にかかるようプログラムされています。
歯科診療所で使うオートクレーブは高圧な蒸気をかけて滅菌します。しかしこれにも質があります。
一般的滅菌器は、庫内の場所によって圧に差があったり、袋詰めされたもの、タービンやエンジンなど複雑な管構造のものは100%確実に滅菌することが難しいという問題がありました。
最近まで、エンジンやタービンを滅菌しない医院があることが問題になっていました。現在はほとんどの医院でタービン、エンジンも滅菌をかけるようになりましたが、滅菌をしても通常の滅菌器ではタービンエンジン内部までは完全に滅菌できないのです。
クラスBのオートクレーブの必要性
滅菌の質が高く、外科治療を行う(出血するような治療、抜歯、インプラント治療)場合はプリオンなどの感染の危険性も含めると、このような器械が絶対に必要です。
LISAには狂牛病の原因となるタンパク質の不活性化を行う「ブリオンモード」が標準で装備されています。
ちなみにクラスBのBはBIGのBだそうで、以前は部屋全体で装置がやっと入るくらい大きな器械だったそうです。
上はLISAと滅菌のデータを記録するLISA LOG です。
16年前に導入しました。今はUSBでパソコンにデータを落とすことが可能になっています。
オートクレーブのチェックとメインテナンス
当医院では、滅菌の効果を測定するための器具を用いて、一定の期間で滅菌のチェックを行っております。
(下参照・・左の図はへリックステストの仕組み、右は実際の使用後の写真チューブ状の器具が中の部分まで滅菌できているか判定する器具です。当医院では週一回検査しております。
