「歯科治療はとにかく怖い」と話す人は意外に多いです。
人にもよりますが、「麻酔で気持ち悪くなったり」、「治療後にどうもしっくりこなかったり」いといった不具合を感じている人は少なくないと思います。
私は、大学を卒業したばかりのころ、どうして「歯は患者さんをここまで深く悩ませるのだろう」と疑問に思っていました。
そして歯から波及し歯の症状だけに収まらない全身の体調不良まで起こしてしまう顎関節症という疾患に興味を持ち、これを改善する治療を専門に30年以上にわたって研究し治療を行ってきました。
開業4年目私はまず治療技術と治療環境を整備しで、とにかく物理的治療の精度と確度を上げれば確実に治すことができるようになると考えてISO9001と取得しました。
しかし10年サーベランス審査を受け続けて分かったことは、このようなシステムはシステム上の問題をクリアにして、効率を上げることはできても、医療とはとても多種多様な要素が絡まっており、特に顎関節症症状のような非常に複雑な疾患は解決できるものではないとわかりました。そそいて10年後にISO9001を更新するのは辞めました。
古代から歴史的な哲人や賢者たちは、人間の身体は「肉体」という物理的存在と「意識体」というエネルギー体としての2種類の存在からなると考えており、古代には病気の原因は主に「意識体」である考えて呪術的な治療が主に施されてきました。
しかしこのような手法は科学的な根拠が薄く、偽呪術師も多かったために確実性が低かったため、治癒率も低かったといわれています。
その後、解剖学や生理学、生化学が発展して、科学的な検証と確認が行いやすくなり「肉体」の治療を科学的な根拠をもとに行う「西洋医学」がここ150年で主流となり、現代まで十分な結果を出し現代医療のスタンダードとされてきました。
しかし、コロナ後私たちの生活様式はすっかり変化してしまいました。
そして、最近では人間の体も昔とはすっかり様変わってきていると感じます。
死に至る「重篤な感染症」、「癌や腫瘍」は大幅に減りました。手術も負担が低くなってきて、入院日数も減っています。病院の役割も変わり検査や予防検診が主体となっています。
一方で今まではあまり注目されてこなかった、死に至るほどではないが生活の質を落とす、「慢性の痛み」や「精神の不調(痴呆を含む)」、「血液検査の数値の異常」、「消化系の不調や便通の不調」などが治療対象となり、医療費が増大している原因になっています。
一方東洋医学は、先ほど取り上げた呪術的な側面とは違う、目には見えない「氣」という「生命エネルギー」が人間にどのように作用するかを分析し体系化した学問です。この学問によって、「氣」が身体のバランスにどのような影響を与え、それがさらに「肉体だけでなく精神や心」にまで影響することが分かっています。
話は私の専門分野に戻りますが、歯と全身を流れる「生命エネルギー(氣)」とはとても深い関係があります。歯に異常が起きているということは、「氣」が流れる「経絡(けいらく)」に異常が起きているといえます。
多くの顎関節症の患者さんの「経絡」や「ツボ」を触ってみると、歯に問題が起きている場合はほぼ100%の確率で経絡が詰まり、押すだけで痛みが出ます。
歯の治療をするとそのつまりが無くなり、体調が良くなるので、歯の治療は物理的な咀嚼能力の回復以上の役割があると考えています。
歯の治療で「精神の不調」や「消化系の不調」が治る人がとても多いので、歯の治療は全身瘀エネルギーを調整する役割があると考えています。
